契約成立時の書面交付 ― 遅滞なく交付する73条書面

契約が成立した後に交付する書面のルール。重要事項説明書との違いを整理します。

重要事項説明書が「契約前」の書面なら、契約成立時の書面は「契約後」の書面です。タイミングの違いに注意しましょう。

相良 紗英(普段) 相良 紗英

先生、契約が成立した後にも、何か書面を交付する義務があるのですか?

黒瀬 志保 先生(普段) 黒瀬 志保 先生

あるわよ。
マンション管理業者は管理組合との間で管理受託契約を締結したときは、管理者等に対して遅滞なく73条書面を交付しなければならないの。

日向 まどか(普段) 日向 まどか

「遅滞なく」ってことは、いつまで、っていう明確な期限はないの?

黒瀬 志保 先生(普段) 黒瀬 志保 先生

そうなの、「◯日以内」という具体的な期限は定められていなくて、正当な理由なく引き延ばさずに速やかに、という意味合いなの。

白石 みつき(普段) 白石 みつき

うぅ〜ん、この書面にも記名が必要なのぉ?

黒瀬 志保 先生(笑顔) 黒瀬 志保 先生

よく覚えていたわね、みつきちゃん。
この契約成立時の書面にも、管理業務主任者の記名が必要よ。

相良 紗英(普段) 相良 紗英

つまり、重要事項説明書は契約前、73条書面は契約成立後という時系列の違いがあり、どちらも管理業務主任者の記名が必要、という理解で合っていますか?

黒瀬 志保 先生(笑顔) 黒瀬 志保 先生

完璧な整理ね。
この2つの書面をセットで覚えておくと、試験でも迷わないわ。

日向 まどか(笑い) 日向 まどか

よっしゃ、「契約前は重要事項説明書」「契約後は73条書面」、どっちも記名必須!

相良 紗英(普段) 相良 紗英

先生、質問があります。
管理者等が置かれていない管理組合の場合は、だれに交付するのですか?

黒瀬 志保 先生(普段) 黒瀬 志保 先生

その場合は、区分所有者等の全員に交付するの。
管理業者自身が管理者等である場合も同じよ。
それと、2026年4月施行の改正で、管理業者が管理者の仕事を引き受ける管理者受託契約を締結したときにも、この書面の交付が必要になったわ。

確認クイズ

契約成立時の書面(73条書面)に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  1. 契約成立時の書面は、契約締結日から30日以内に交付すればよい。
  2. 契約成立時の書面は、管理受託契約の締結後、管理者等に対し遅滞なく交付しなければならず、管理業務主任者の記名が必要である。
  3. 契約成立時の書面には、管理業務主任者の記名は不要である。
  4. 契約成立時の書面は、重要事項説明書と同一の書面でなければならない。
こたえを見る

正解: 2. 契約成立時の書面は、管理受託契約の締結後、管理者等に対し遅滞なく交付しなければならず、管理業務主任者の記名が必要である。

正解は2。契約成立後、遅滞なく交付し、管理業務主任者の記名が必要です。1は「30日以内」という明確な期限規定はないため誤り。3は記名が必要なため誤り。4は重要事項説明書(契約前)と契約成立時の書面(契約後)は別の書面であるため誤りです。時系列(契約前・契約後)を軸に整理すると混同しにくくなります。

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