廊下に手すりを付ける、エレベーターを新設する ― 共用部分を変更するにも、変更の程度によって必要な賛成数が違います。
先生、エントランスをバリアフリーにするのと、電球を替えるのって、同じ決議でいいの?
そこがポイントよ。
共用部分の変更のうち、その形状または効用の著しい変更を伴うもの、つまり重大変更は、原則として、集会に出席した区分所有者とその議決権の各4分の3以上の決議が必要なの。
区分所有者と議決権の各過半数の出席も必要よ。
うぅ〜ん、じゃあ電球を替えるくらいの小さな変更なら、もっと簡単に決められるのぉ?
そうなの。
形状または効用の著しい変更を伴わない軽微変更は、普通決議、つまり出席者の各過半数で決めることができるのよ。
先生、重大変更の要件について補足していいですか。
『4分の3』という割合は、規約で『2分の1を超える割合』まで引き下げることができる、という理解で合っていますか?
紗英さん、完璧な整理ね。
2026年4月施行の改正の前は、区分所有者の定数だけを過半数まで減らせる決まりだったけれど、今は区分所有者と議決権の両方について引き下げられるの。
バリアフリー化の工事は、要件がさらに軽くなったと聞きました。
そうなの。
共用部分の設置や保存の瑕疵で他人の権利が侵害されるおそれがあるときに、その瑕疵を取り除くための変更と、高齢の人や障害のある人のためのバリアフリー化に必要な変更は、出席者の各3分の2以上で決められるわ。
よっしゃ、著しい変更は出席者の4分の3、ちょっとした変更は過半数!
階段しかない建物にエレベーターを付けるのは、バリアフリーだから3分の2だね!
ぽわわ〜、電球交換とエレベーター新設じゃ、たしかに重みが違うのぉ。
確認クイズ
共用部分の変更に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 共用部分の重大変更は、常に区分所有者及び議決権の各5分の4以上の決議が必要である。
- 共用部分の重大変更に必要な「4分の3」の割合は、規約によって、2分の1を超える割合まで引き下げることができる。
- 共用部分の軽微変更も、常に出席者の各4分の3以上の決議が必要である。
- 共用部分の変更は、変更の程度にかかわらず、常に同一の決議要件による。
こたえを見る
正解: 2. 共用部分の重大変更に必要な「4分の3」の割合は、規約によって、2分の1を超える割合まで引き下げることができる。
正解は2。重大変更は原則として出席者の各4分の3以上ですが、この割合は規約で2分の1を超える割合まで引き下げられます(17条1項)。2026年4月施行の改正の前は、区分所有者の定数だけを過半数まで減らせる決まりでした。1は5分の4以上ではなく出席者の各4分の3以上が原則のため誤り。3は軽微変更は普通決議で足りるため誤り。4は変更の程度により要件が異なるため誤りです。