代理 ― 無権代理と表見代理

権限のない代理人がした契約は誰の責任になるのか。追認と表見代理による相手方保護を確認します。

「代わりに契約してくる」ことを認める代理制度。権限のない人が代理人を名乗った場合、契約はどうなるのでしょうか。

日向 まどか(びっくり) 日向 まどか

先生、もし全然関係ない人が『管理組合の代理人です』って言って契約しちゃったら、その契約は有効になっちゃうの?

黒瀬 志保 先生(普段) 黒瀬 志保 先生

それは無権代理の問題ね。
代理権のない人がした代理行為は、本人が追認しない限り、本人には効果が帰属しないの。

相良 紗英(普段) 相良 紗英

本人が追認した場合はどうなるのですか?

黒瀬 志保 先生(普段) 黒瀬 志保 先生

追認すると、契約した時にさかのぼって有効になるの。
逆に本人が追認を拒絶すれば、無権代理人自身が履行または損害賠償の責任を負うことになるわ。

白石 みつき(しょんぼり) 白石 みつき

うぅ〜ん、でも相手方は、誰が代理人か本当のところは分からないのぉ…

黒瀬 志保 先生(笑顔) 黒瀬 志保 先生

だからこそ相手方を保護する仕組みもあるの。
それが表見代理。
代理権があるかのような外観を本人が作り出していた場合には、相手方が善意無過失なら、本人に責任を負わせることができるのよ。

日向 まどか(笑い) 日向 まどか

よっしゃ、勝手に代理人を名乗られても、本人が『そう見える状況』を作ってたら、本人が責任取らなきゃいけないんだね!

相良 紗英(普段) 相良 紗英

つまり、無権代理は原則として本人に効果不帰属だけれど、表見代理という例外で相手方が救済される場合がある、という整理ですね。

確認クイズ

民法上の代理に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  1. 無権代理行為は、本人が追認しても契約時にさかのぼって有効になることはない。
  2. 本人が無権代理行為を追認した場合、契約の時にさかのぼって効力を生じる。
  3. 表見代理が成立するためには、相手方が悪意であることが必要である。
  4. 無権代理人は、本人が追認を拒絶しても一切責任を負わない。
こたえを見る

正解: 2. 本人が無権代理行為を追認した場合、契約の時にさかのぼって効力を生じる。

正解は2。追認により契約時にさかのぼって有効になります。1は遡及効があるため誤り。3は表見代理は相手方が善意無過失であることが要件のため誤り。4は追認拒絶の場合、無権代理人が履行または損害賠償の責任を負い得るため誤りです。

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