役員は組合員全体のために働く立場ですが、時には自分自身や身近な人との取引が問題になることがあります。そのときのルールを確認しましょう。
先生、役員は組合員から選ばれた立場ですが、役員としてどんな心構えが求められるのですか?
いい視点ね。
役員は法令や規約、総会・理事会の決議を守り、組合員全体のために誠実にその職務を執行する義務を負っているの。
これを誠実義務と呼ぶわ。
誠実義務かぁ。
でも「誠実に」ってちょっと抽象的だね。
もっと具体的なルールはないの?
具体例の一つが利益相反取引のルールよ。
役員が自己や第三者のために管理組合と取引しようとするときは、あらかじめ理事会の承認を受けなければならないの。
うぅ〜ん、たとえば理事長さんの知り合いの業者さんに工事を頼むとか、そういうときなのぉ?
そうね、そういう場面が典型よ。
理事長と業者に個人的なつながりがあると、組合にとって本当に有利な条件か分からなくなってしまうでしょう?
補足すると、その承認を求められている理事会の議決には、当事者である役員自身は加わることができない、という理解で合っていますか?
その通り。
自分の取引について自分で賛成票を投じることはできないの。
これは公平性を保つための当然の仕組みね。
よっしゃ、要は「自分の得になる話には、自分は口を出さない」ってことだね!
審判が自分のチームの試合を裁いちゃだめなのと同じか。
確認クイズ
標準管理規約における役員の誠実義務及び利益相反取引に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 役員が自己又は第三者のために管理組合と取引しようとするときは、理事会の承認を受けなければならない。
- 利益相反取引について理事会の承認を受けた役員は、その取引の承認に係る理事会の議決にも加わることができる。
- 役員は、組合員全体のためではなく、自らを選任した特定の組合員のために職務を行えばよい。
- 利益相反取引に関するルールは、理事長のみに適用され、他の役員には適用されない。
こたえを見る
正解: 1. 役員が自己又は第三者のために管理組合と取引しようとするときは、理事会の承認を受けなければならない。
正解は1。役員が自己又は第三者のために管理組合と取引しようとするときは、あらかじめ理事会の承認を受ける必要があります。2は当該役員はその取引の承認に関する理事会の議決には加わることができないため誤り。3は役員は組合員全体のために誠実にその職務を執行する義務を負うため誤り。4は利益相反取引のルールは理事長に限らずすべての役員に適用されるため誤りです。