滞納が発生した場合、いきなり訴訟というわけではなく、督促の段階を踏みながら回収を図ります。手段ごとの特徴を順番に確認していきましょう。
先生、もし管理費を何か月も払ってくれない人がいたら、管理組合ってどうやって取り立てるの?
いきなり裁判になったりするの?
現実的には段階があるのよ。
まずは電話や書面での督促。
それでも払われない場合、証拠を残すために内容証明郵便で督促状を送ることが多いわ。
つまり、内容証明郵便は「いつ、どんな内容の督促をしたか」を後で証明できるようにするため、という理解で合っていますか?
そのとおり。
それでも解決しなければ、簡易裁判所を使った支払督促という手段があるの。
書記官が書面審査だけで支払いを命じてくれる、比較的簡易な手続きよ。
訴訟を起こすより手軽な感じなのぉ?
時間もお金もかからなそうなのぉ。
そうね。
もう一つ、60万円以下の請求なら少額訴訟という制度もあって、原則1回の期日で審理が終わるの。
滞納額が少額の場合に向いているわ。
うぅ…督促状、支払督促、少額訴訟…似たような名前が多くてこんがらがるよ!
結局どれを使えばいいの?
大丈夫。
「まず書面で証拠を残す」「簡易な手続きから検討する」という順番だけ押さえればいいの。
それと、区分所有法には先取特権という制度もあって、滞納者の区分所有権や建物内の動産から優先的に弁済を受けられる権利も認められているのよ。
なるほど、いろんな手段があるんだね!
払わなきゃいけないお金はちゃんと払ってもらわなきゃだもんね。
確認クイズ
滞納管理費の督促・回収手段に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 少額訴訟は、請求金額にかかわらずすべての滞納管理費請求に利用できる。
- 支払督促は、簡易裁判所書記官が書面審査に基づき債務者に支払いを命じる手続きである。
- 内容証明郵便を送付しただけでは、督促の証拠としての意味は一切ない。
- 区分所有法上、滞納管理費について先取特権が認められることはない。
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正解: 2. 支払督促は、簡易裁判所書記官が書面審査に基づき債務者に支払いを命じる手続きである。
正解は2。支払督促は簡易裁判所書記官が書面審査に基づき支払いを命じる簡易な手続きである。1は少額訴訟が60万円以下の請求に限られるため誤り。3は内容証明郵便は督促の事実を証明する証拠として意味を持つため誤り。4は区分所有法上、滞納管理費等について先取特権が認められているため誤り。