仕訳の事例演習 ― 管理費入金と未収金の取り崩し

ここまで学んだ知識を使って、管理費の調定・入金・未収金回収の一連の仕訳を演習します。

実際の管理費入金の流れを、調定・入金・未収金回収という3つの仕訳で追ってみましょう。数字を追うことで、発生主義の考え方がより身近に感じられるはずです。

黒瀬 志保 先生(普段) 黒瀬 志保 先生

今日は総合演習よ。
20戸(管理費月10,000円/戸)のマンションで、3月分の管理費を考えてみましょう。
まず、月初に3月分としていくら請求(調定)すべきか、まどかちゃん分かる?

日向 まどか(笑顔) 日向 まどか

えっと…10,000円×20戸だから200,000円!
もう覚えたよ!

黒瀬 志保 先生(笑顔) 黒瀬 志保 先生

やった、正解。
この調定の仕訳は、借方に未収金200,000円、貸方に管理費収入200,000円。
まだ入金されていない前提で、いったんすべて未収金として起こすの。

相良 紗英(普段) 相良 紗英

なるほど、入金の有無にかかわらず、まず「請求権が発生した」という事実を未収金で記録するのですね。
とても筋道が通っています。

黒瀬 志保 先生(普段) 黒瀬 志保 先生

完璧よ。
そして3月中に19戸分、190,000円が普通預金に入金されたとするわね。
この時の仕訳は、借方に普通預金190,000円、貸方に未収金190,000円。

白石 みつき(笑顔) 白石 みつき

あっ、未収金がだんだん取り崩されていくのぉ。
残り1戸分の10,000円だけ、まだ未収金として帳簿に残ってるのね。

黒瀬 志保 先生(普段) 黒瀬 志保 先生

そのとおり。
そして4月になって、残っていた10,000円が入金されたら、借方に普通預金10,000円、貸方に未収金10,000円。
これで未収金の残高はゼロになるの。

日向 まどか(しょんぼり) 日向 まどか

うぅ…最初に全部未収金にしてから、入金のたびに減らしていくって、ちょっとややこしいね。
もっとシンプルにできないの?

黒瀬 志保 先生(笑顔) 黒瀬 志保 先生

慣れれば単純よ。
「請求した瞬間に未収金」「入金のたびに未収金を減らす」、この2ステップだけ覚えておけば大丈夫。
試験でもこの一連の流れがそのまま出題されることが多いのよ。

確認クイズ

20戸(管理費月10,000円/戸)のマンションで、3月分の管理費を調定した時点の仕訳として、最も適切なものはどれか。

  1. 借方に普通預金200,000円、貸方に管理費収入200,000円を計上する。
  2. 借方に未収金200,000円、貸方に管理費収入200,000円を計上する。
  3. 借方に管理費収入200,000円、貸方に未収金200,000円を計上する。
  4. 調定の時点では、まだ何も仕訳をする必要はない。
こたえを見る

正解: 2. 借方に未収金200,000円、貸方に管理費収入200,000円を計上する。

正解は2。調定時点ではまだ入金されていないため、借方は普通預金ではなく未収金を用いる。1は入金前にもかかわらず普通預金を用いており誤り。3は借方・貸方の科目が逆であり誤り。4は発生主義では調定時点で収入計上と未収金の仕訳がともに必要であり、何もしないのは誤り。

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