建物の維持保全を考えるうえで欠かせないのが建築基準法です。まずは規定の全体像と、マンションにも関わる定期報告制度を見ていきましょう。管理組合の実務にも直結する内容です。
先生、建築基準法は、大きく二種類の規定に分かれると聞いたのですが、どう違うのですか?
良い質問ね。
一つは単体規定。
個々の建物自体の構造強度や防火、避難などの最低基準を定めているの。
もう一つが集団規定。
こちらは用途地域や建蔽率・容積率、道路など、まちの中で建物同士がどう関係し合うかを定める規定よ。
要は、単体規定は一つ一つの建物のルール、集団規定はまち全体のルール、ってことだね!
うぅ〜ん、単体規定はマンション一棟の中のルールで、集団規定はご近所さんとの距離感のルール、なのぉ?
いい感覚ね。
そしてもう一つ大事なのが定期報告制度。
一定規模のマンションなどは、定期的に専門家に調査・検査させて、特定行政庁に報告する義務があるのよ。
つまり、エレベーターなどの昇降機についても、この12条に基づく定期検査報告が必要という理解で合っていますか?
そのとおりよ。
管理組合はこの報告義務を怠らないよう、管理業者と連携して対応する必要があるの。
確認クイズ
建築基準法に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 単体規定とは、用途地域や建蔽率・容積率など、まちの中の建物相互の関係を定める規定である。
- 集団規定とは、個々の建築物の構造強度や防火など、建物自体の最低基準を定める規定である。
- 建築基準法12条に基づく定期報告制度により、一定の特定建築物や昇降機等は定期調査・検査の結果を特定行政庁へ報告する必要がある。
- 定期報告制度の対象には、昇降機(エレベーター)は含まれない。
こたえを見る
正解: 3. 建築基準法12条に基づく定期報告制度により、一定の特定建築物や昇降機等は定期調査・検査の結果を特定行政庁へ報告する必要がある。
正解は3。建築基準法12条の定期報告制度により、特定建築物や昇降機等は定期的な調査・検査結果を特定行政庁へ報告する必要があります。1は単体規定ではなく集団規定の説明なので誤り。2は集団規定ではなく単体規定の説明なので誤り。4は昇降機も対象に含まれるため誤りです。報告時期の管理は管理業者と連携して行うことが実務上重要です。定期報告制度の仕組みは、管理組合の日常的な実務にも密接に関わります。