マンションという建物は、建てて終わりではなく日々の点検と計画的な修繕によって性能を保っていく必要があります。この一連の取り組みが維持保全であり、管理業務主任者の実務の土台にもなる考え方です。
先生、うちのマンションでも定期的に業者さんが点検に来てるんだけど、あれって何のためにやってるの?
それが維持保全の一部よ。
建物や設備の性能を維持し、劣化したところを回復させるために、点検・保守・修繕・改良を続けていくことをまとめてこう呼ぶの。
つまり、壊れてから直すのではなく、日常点検・定期点検・臨時点検を組み合わせて、劣化を早めに見つける仕組み、という理解で合っていますか?
うぅ〜ん、和菓子屋さんでいうと、毎日の掃除が日常点検で、機械の点検業者さんに来てもらうのが定期点検、なのぉ?
いい例えね。
さらに建築基準法や消防法、水道法などの法律で義務づけられた点検を法定点検というの。
マンションのエレベーターや消防設備の点検はここに含まれるのよ。
よっしゃ、部活の道具点検と同じだ!
ラケットのガットは毎日チェックして、大きな整備は定期的に業者さんにお願いする感じ!
補足すると、法定点検は結果を行政などへ報告する義務があるものも多く、怠ると管理組合の責任問題になり得ます。
そう。
維持保全を計画的に行うことが、資産価値を保ち、住む人の安全を守ることにつながるのよ。
確認クイズ
維持保全に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 維持保全とは、故障が発生した後に行う修繕工事のみを指す。
- 法定点検は法律上の義務ではなく、管理組合が任意に実施するものである。
- 維持保全には、点検・保守・修繕・改良などを通じて性能を維持・回復する活動が含まれる。
- 日常点検を行っていれば、法律で義務づけられた点検は不要である。
こたえを見る
正解: 3. 維持保全には、点検・保守・修繕・改良などを通じて性能を維持・回復する活動が含まれる。
正解は3。維持保全は点検・保守・修繕・改良などを通じて性能を維持・回復する活動全体を指します。1は修繕工事だけでなく点検・保守なども含むため誤り。2は建築基準法・消防法などで義務づけられた点検があるため誤り。4は法定点検は法律上の義務であり、日常点検の実施の有無にかかわらず必要なため誤りです。日頃の点検と法定点検を組み合わせて実施することが、適切な維持保全の基本といえます。