マンションでよく使われる鉄筋コンクリートは、鉄筋とコンクリートがそれぞれの弱点を補い合う優れた材料ですが、経年劣化の仕組みを知っておく必要があります。維持保全の実務でも頻繁に登場するテーマです。
コンクリートってただ固いだけだと思ってたけど、劣化するの?
するのよ。
コンクリートは本来アルカリ性で、中の鉄筋がさびるのを防いでいるの。
でも空気中の二酸化炭素の影響で少しずつアルカリ性が失われていく現象を中性化というのよ。
中性化が鉄筋まで達すると、鉄筋がさびて膨張し、コンクリートを押し広げてひび割れや剥離を起こす、ということですね。
うぅ〜ん、鉄が錆びて膨らんじゃうから、コンクリートが内側から割れちゃうのぉ?
なんだか怖いなぁ…
そう。
だから鉄筋の表面からコンクリート表面までの厚さ、かぶり厚さを十分に確保することが大切なの。
かぶり厚さが大きいほど、鉄筋が守られる期間が長くなるのよ。
要は、かぶり厚さって鉄筋を守る鎧の厚みみたいなことだね!
薄いとすぐダメージ食らっちゃう!
調査の際は、コンクリートにフェノールフタレイン溶液を吹き付けて、中性化の深さを確認する方法などが使われますね。
そのとおり。
診断でひび割れや中性化の深さを把握して、必要な補修や大規模修繕につなげていくのよ。
確認クイズ
鉄筋コンクリートの劣化に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- コンクリートは本来酸性で、鉄筋のさびを防いでいる。
- 中性化が鉄筋の位置まで進行すると、鉄筋がさびて膨張し、ひび割れの原因となることがある。
- かぶり厚さが小さいほど、鉄筋は中性化の影響を受けにくくなる。
- 中性化の深さは、目視のみで正確に測定することができる。
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正解: 2. 中性化が鉄筋の位置まで進行すると、鉄筋がさびて膨張し、ひび割れの原因となることがある。
正解は2。中性化が鉄筋位置まで進行すると鉄筋がさびて膨張し、ひび割れや剥離の原因となります。1はコンクリートは本来アルカリ性なので誤り。3はかぶり厚さが大きいほど中性化の影響を受けにくいため誤り。4はフェノールフタレイン溶液を用いた調査などが必要なため誤りです。日頃から外壁や躯体のひび割れを観察し、早期に調査・補修へつなげることが大切です。こうした劣化のメカニズムを理解しておくと、点検結果の意味も読み取りやすくなります。