管理組合が管理会社に仕事を任せるときのひな型となるのが、国土交通省の標準管理委託契約書です。
先生、うちのマンションも管理会社にいろいろお願いしてるみたいだけど、契約書って自由に作っていいの?
自由に作ることもできるけれど、国土交通省が標準管理委託契約書というひな型を公表していて、多くの管理組合がこれを参考に契約を結んでいるのよ。
管理事務の範囲には、どのようなものが含まれるのですか?
大きく分けると、事務管理業務・管理員業務・清掃業務・建物設備等管理業務があるの。
中でも事務管理業務の中核をなす基幹事務は、管理組合の会計の収入支出の調定、出納、マンションの維持修繕に関する企画実施の調整の3つよ。
うぅ〜ん、基幹事務って、まるっと全部よその会社に丸投げしちゃってもいいのぉ?
それはできないの。
基幹事務のすべてを一括して他人に再委託することは禁止されているのよ。
管理組合の根幹に関わる部分だから、管理業者自身が責任を持って行う必要があるの。
先生、管理業者は組合に対して、業務の状況を報告する義務もあるのですか?
あるわ。
管理業者は、管理事務の処理状況や管理組合の会計の収支状況について、定期的に報告書を作成し、管理組合に報告しなければならないの。
補足すると、2025年12月に標準管理委託契約書が改正されて、管理会社が管理者も兼ねる方式への対応が盛り込まれましたね。
その通りよ。
2026年4月施行のマンション管理適正化法の改正に合わせた見直しね。
管理者の仕事と管理事務の仕事は部門も担当者も分けること、役務の提供を伴わない紹介手数料などを受け取らないこと、といった内容が入ったの。
管理会社が管理者を引き受けるときの契約のひな型として、マンション標準管理者事務委託契約書も新しく作られたわ。
確認クイズ
マンション標準管理委託契約書に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 基幹事務のすべてを、管理業者が一括して他人に再委託することは禁止されている。
- 管理業者には、管理事務の処理状況を管理組合に報告する義務はない。
- 基幹事務には、清掃業務がすべて含まれる。
- 標準管理委託契約書は、法律そのものであり、これと異なる契約は一切認められない。
こたえを見る
正解: 1. 基幹事務のすべてを、管理業者が一括して他人に再委託することは禁止されている。
正解は1。基幹事務の一括再委託は禁止されています。2は定期的な報告義務があるため誤り。3は清掃業務は基幹事務ではなく別の業務区分のため誤り。4は標準管理委託契約書はひな型であり、これと異なる内容の契約を結ぶこと自体は可能なため誤りです。