1階に店舗や事務所が入り、上階が住戸というマンションは珍しくありません。このようなマンションに対応するのが複合用途型の標準管理規約です。
先生ぇ、うちの近所のマンション、1階が和菓子屋さんで、上が住宅になってるんだけど、あれも普通のマンションと同じ規約でいいのぉ?
いい観察ね、みつきちゃん。
住戸部分と店舗部分が混在するマンションには、複合用途型の標準管理規約が用意されているのよ。
つまり、住戸だけのマンション向けの単棟型とは別に、店舗と住戸が混在する場合を想定した規約の型がある、という理解で合っていますか?
その通り。
そして複合用途型の特徴は、管理費の考え方にもあらわれるの。
マンション全体に関わる費用に充てる全体管理費と、住宅部分や店舗部分だけに関わる費用に充てる一部管理費を、分けて定めることがあるのよ。
えーっ、なんでわざわざ分けるの?
みんな同じマンションに住んでるんだから、一緒でいいじゃん。
そう思うでしょう?
でも例えば店舗部分だけが使う搬入口の維持費を、住戸の人にも負担してもらうのは不公平よね。
逆に、住戸専用の廊下の清掃費を店舗のオーナーに負担してもらうのも変でしょう。
うぅ〜ん、じゃあ、みんなが使うエントランスなんかは全体管理費で、うちみたいな店舗だけに関わる費用は一部管理費、っていう感じなのぉ?
その通りよ。
だから複合用途型では、全体会計と一部会計を区分経理して、費用負担の公平性を保つ工夫がされているの。
修繕積立金についても同じ考え方があるわ。
補足すると、店舗部分の区分所有者も区分所有者である以上、管理組合の組合員であることに変わりはありませんね。
会計の区分と組合員の地位は別の話ですから。
確認クイズ
標準管理規約(複合用途型)に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 複合用途型では、マンション全体に共通する費用に充てる全体管理費のほか、住宅部分や店舗部分など一部の区分所有者のみに関係する費用に充てる一部管理費が設けられることがある。
- 複合用途型のマンションでは、店舗部分の区分所有者は管理組合の組合員にはならない。
- 全体管理費と一部管理費は、区分して経理する必要はなく、まとめて一つの会計として処理すればよい。
- 複合用途型は、店舗のみで構成されるマンションに適用される規約の類型である。
こたえを見る
正解: 1. 複合用途型では、マンション全体に共通する費用に充てる全体管理費のほか、住宅部分や店舗部分など一部の区分所有者のみに関係する費用に充てる一部管理費が設けられることがある。
正解は1。複合用途型では、マンション全体に関わる費用は全体管理費、住宅部分または店舗部分など一部の区分所有者のみに関係する費用は一部管理費として区分して定めることがあります。2は店舗部分の区分所有者も区分所有者である以上、当然に管理組合の組合員となるため誤り。3は全体管理費と一部管理費は区分経理するのが原則なので誤り。4は複合用途型は住戸部分と店舗・事務所部分等が混在するマンションに用いる類型なので誤りです。