管理組合の税務 ― 非課税の原則と収益事業・消費税

管理組合には税金がかからない、というのは半分正解で半分誤り。非収益事業と収益事業の違いを整理します。

管理組合は法人税や消費税と無縁というイメージがありますが、行う事業の内容によっては課税されることがあります。原則と例外を分けて理解しましょう。

日向 まどか(普段) 日向 まどか

先生、管理組合ってお金集めて活動してるけど、税金とか払ってるの?
なんかイメージわかないんだけど。
会社みたいに申告とかしてるのかな。

黒瀬 志保 先生(普段) 黒瀬 志保 先生

いいところに目をつけたわね。
区分所有者から集める管理費や修繕積立金は、いわば「共済的な性格」のお金だから、原則として課税されないの。

相良 紗英(普段) 相良 紗英

なるほど。
組合員同士でお金を出し合って共同の建物を維持しているだけなので、利益を生む事業とはみなされない、ということですね。

黒瀬 志保 先生(普段) 黒瀬 志保 先生

そのとおり。
でも管理組合が、組合員以外の人にも駐車場を貸し出して収入を得ているようなケースだと話が変わってくるの。
それは収益事業とみなされて、その部分には法人税が課税される可能性があるのよ。

白石 みつき(普段) 白石 みつき

あっ、それって…わたしのお店が、普段はお得意さんに和菓子を売ってるだけなら普通のことだけど、外部のイベントで屋台を出して継続的に儲けたら、それはそれで商売として扱われる、みたいな感じなのぉ?

黒瀬 志保 先生(笑い) 黒瀬 志保 先生

ふふっ、まさにそう。
組合員だけを相手にしている限りは非課税でも、外部の人を相手にした継続的な収益活動には課税されることがあるの。

日向 まどか(しょんぼり) 日向 まどか

うぅ…じゃあ消費税は?
管理費にも消費税かかってるの?
毎月払ってるものだから気になるよ。

黒瀬 志保 先生(普段) 黒瀬 志保 先生

組合員から集める管理費等は対価性のない共済費用的なものだから、通常は消費税の課税対象外よ。
ただし基準期間(原則、前々事業年度)の課税売上高が1,000万円を超えると、管理組合も消費税の課税事業者になって、外部貸し駐車場収入などの課税売上に消費税がかかってくるの。

日向 まどか(笑い) 日向 まどか

よっしゃ、要は「組合員同士のお金は基本非課税」「外部相手の継続的な商売っぽいことをすると課税されうる」ってことだね!

確認クイズ

管理組合の税務に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  1. 区分所有者から集める管理費・修繕積立金は、原則として法人税・消費税の課税対象となる。
  2. 管理組合が組合員以外に駐車場を貸し出し継続的に収入を得ている場合、その部分は収益事業として法人税が課税されうる。
  3. 消費税は、管理組合の課税売上高にかかわらず、常に課税事業者として申告義務を負う。
  4. 基準期間の課税売上高が1,000万円を超えても、管理組合は消費税の課税事業者にはならない。
こたえを見る

正解: 2. 管理組合が組合員以外に駐車場を貸し出し継続的に収入を得ている場合、その部分は収益事業として法人税が課税されうる。

正解は2。組合員以外への駐車場貸付など継続的な収益事業には法人税が課税されうる。1は組合員間の管理費等は共済的性格を持ち原則非課税であるため誤り。3は基準期間の課税売上高によって課税事業者かどうかが決まるため誤り。4は基準期間の課税売上高が1,000万円を超えれば課税事業者となるため誤り。

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